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イベント開催報告

  • 2016.11.07 ISAPHがODA白書に登場

     聖マリア病院の経営母体である社会医療法人雪の聖母会は長年、保健・医療分野での国際協力に取り組んできました。グループ傘下のNPO法人ISAPH(International Support and Partnership for Health=アイサップ)が国際協力機構(JICA)の草の根技術協力プロジェクトとして推進してきたアフリカ・マラウイ共和国での乳幼児栄養改善事業(2013年5月~16年5月)もその一つです。この取り組みが最新の「国際協力白書(ODA白書)」(16年5月発行)に紹介されました。
     マラウイはアフリカ大陸南東部に位置する内陸国。経済基盤が脆弱で、1人当たりの国民総所得はわずか270米ドル(2013年世界銀行調べ)、1000人出産当たりの乳児死亡率は44人(世界保健統計2015)という世界で最も貧しい国の一つです。
     今回の国際協力事業の目的は、このマラウイ北部ムジンバ県を中心とする地域の乳幼児の栄養状態が悪いのはなぜか、その改善にはどのような対策が有効なのかーといったことを把握すること。現地派遣のプロジェクトメンバーらは、離乳食レシピの普及や乳幼児の成長計測方法の改善、栄養不良児の治療など、さまざまな活動を行い、データを集めました。調査する乳幼児を100人に絞ったことなどから年齢別データにばらつきがみられ、厳密に評価できませんが、試行としての成果を得ることができました。主な成果としては、マラウイの保健制度の課題とその解決法を行政当局に提案した、乳幼児成長計測のボランティアを育成し、迅速・正確に発育状態が把握できるようになった、成長計測の参加率が80%に倍増、効率的な健康教育ができるようになった、栄養についての知識が普及し、完全母乳育児の割合が55%から93%に向上した、離乳期の食事内容がより豊かになった-などの点が挙げられます。
     国際協力白書では、こうしたマラウイでのISAPHの取り組みについて「地域の母親グループを立ち上げて、バランスのとれた離乳食の作り方を教えるとともにその普及を図り、また、子供の病気の予防、病気にかかったときの通院治療の必要性といった知識普及を根付かせてきています」と評価しています。記事には、聖マリア病院がマラウイ政府からの要請に応えて寄贈する保育器4台の写真も添えられています。

    2016年度国際協力白書に囲み記事で紹介されている
    ISAPHの「子どもにやさしい地域保健プロジェクト」
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